中3理科で扱う「発電効率」は、教科書では「エネルギーの変換効率」として登場することが多く、基本形は次の1行で整理できます。発電に限らず、モーターや電球でも同じ考え方です。
このとき重要なのは、分子と分母が「同じ種類の量(エネルギー or 電力)」であることです。つまり、分子がJなら分母もJ、分子がWなら分母もWにそろえます(中3ではJでそろえる問題が多いです)。
ここで「目的に使われたエネルギー」は、発電なら「取り出せた電気エネルギー」、手回し発電機なら「豆電球に使われた電気エネルギー」などになります。一方「得たエネルギー」は、人が加えた仕事、落下するおもりの位置エネルギー、風の運動エネルギーなど、装置に最初に投入したエネルギーです。
また、効率が100%にならない理由は「エネルギー保存が成り立たない」からではなく、別の形(熱・音・振動など)に分かれてしまい、目的のエネルギーに全部は回らないからです。中学範囲では、この「目的以外に逃げた分」をまとめて損失として扱います。
(参考:変換効率の定義と、電気エネルギー(J)=電力(W)×時間(s)の使い方がまとまっている)
中3物理【エネルギーの変換効率の計算】
中3の発電効率で頻出なのが、「電力」と「電気エネルギー(電力量)」の関係です。電気エネルギーをJで表すなら、次の式が基本になります。
そして電力は、電圧Vと電流Aがあれば求められます。
ここでのコツは「先にWを作ってから、時間を掛けてJにする」ことです。たとえば、6Vで0.5Aが2秒流れたなら、電力は3Wで、電気エネルギーは6J(=3W×2s)です。中3の問題では、この手順にすると桁や単位の混乱が減ります。
単位換算も地味に落とし穴です。家庭や農業現場の電気料金はkWh表記が多い一方で、中学理科はJ表記が中心なので、「1Wh=3600J」「1kWh=1000Wh」を覚えておくと、現実の数値感覚と授業内容がつながります。特にビニールハウスの送風機やポンプの運転時間を考えると、Wと時間からエネルギーが積み上がる感覚は実務にも効きます。
(参考:WとJ、WhとJの換算関係が具体例つきで整理されている)
電力W(ワット)と熱量J(ジュール)の関係
発電効率の「入力」側に出てくる代表が、力学の「仕事」です。中3では、仕事は次の形で扱います。
おもりを持ち上げる問題なら、位置エネルギーとして
と書けるので、結局は同じ構造です(上向きに持ち上げる=重力に逆らって仕事をする)。
さらに、「率」という言葉が出たら1秒あたりを疑います。仕事率は
で、これは電気の「電力(W)」と同じ次元です。つまり、効率を「電力どうし」で比べる解き方も可能になります。たとえば、モーターが入力で0.15W消費し、実際の仕事率が0.12Wなら、効率は0.12÷0.15×100=80%のように処理できます。
ここが意外と重要で、式変形の意味が分かると「Jでそろえる問題」「Wでそろえる問題」の両方に強くなります。農業設備で言えば、同じ電力を食っていても、実際に水を揚げる(有効な仕事)に回っている割合が低いと、体感として「効率が悪い機械」になります。中学理科の計算は、その見抜き方の原型です。
(参考:仕事率(W)=仕事(J)/時間(s)と、電力との関係に触れている)
仕事とエネルギー - 中学理科の学習
効率計算の失点は、公式そのものより「単位のそろえ忘れ」で起きます。特に時間は、秒(s)で扱うのが中学理科の基本なので、分や時間が出たら秒に直してから掛け算するのが安全です。
また、%を付けるタイミングもミス源です。最後に×100して%にするので、途中の値が0.16なら16%です。「0.16%」と書くと100倍ズレます。計算途中は小数で持ち、最終行で%にして、答えの見た目を整えると事故が減ります。
さらに、発電の問題では「入力と出力が逆」になることがあります。たとえば、発電機で「おもりの位置エネルギー→電気エネルギー」なら入力は位置エネルギー、出力は電気エネルギーです。一方、モーターで「電気エネルギー→位置エネルギー」なら入力は電気エネルギー、出力は位置エネルギーになります。装置名に引っ張られず、「何が最初で、何が目的か」を日本語で一度書いてから式に落とすのが確実です。
検索上位の解説では、損失は「熱になる」と一言で片付けられがちですが、農業の現場感覚に合わせてもう少し具体化すると理解が深まります。損失は「目的に使われなかった分」であり、熱以外にも、音、振動、風(不要な空気の流れ)、摩擦による部品の発熱、電線やコイルの抵抗によるジュール熱などが混ざります。
例えば、ハウス内で換気ファンを回すと、モーターの入力電力の一部は「風を作る」ために使われますが、一部はモーター内部や配線の抵抗で熱になります。中学範囲では、抵抗がある導体に電流を流すと熱が出る(ジュール熱)として学び、これが「効率を下げる代表例」になります。つまり、発電効率の計算は、実物の装置で「どこが熱くなるか」「どこがうるさいか」を考える入口にもなります。
ここでの独自視点として、損失を「悪」と決めつけないのも大切です。たとえば電熱線で加温する場合、電力がほぼ熱に変わること自体は目的なので、同じ“熱”でも目的なら出力、目的でなければ損失になります。効率の分子と分母は、装置の目的設定で変わる——この発想を持つと、発電効率の文章題で条件が変わっても対応しやすくなります。
(参考:ジュール熱の定義と、電力が単位時間あたりのジュール熱である点がまとまっている)
ジュール熱まとめ(公式・計算・抵抗・単位)

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