「フォークリフト免許」と呼ばれがちですが、現場で1t以上を扱うなら実態は“フォークリフト運転技能講習の修了”であり、教習機関に支払うのは受講料だけではありません。那須クレーン教習所の料金表を見ると、コースごとに「受講料」「テキスト代」「保険料等(カード代込)」が分かれており、合算して準備するのが安全です。
たとえば免許なしの35時間コースは受講料41,800円に加えてテキスト代1,600円、保険料等2,200円が別建てになっています。
普通自動車免許がある31時間コースでも、受講料38,800円にテキスト代1,600円、保険料等2,200円がかかる形で、「免除があってもタダにはならない」と分かります。
農業の現場だと、収穫期や出荷前に「急いで取りたい」状況が起きがちです。そこで料金の安さだけで決めると、日程変更料や補習追試料が別途発生する教習所もあるため、申込前に“追加費用の条件”を確認しておくと無駄が減ります。
参考)フォークリフト運転技能講習 – 【公式HP】はい…
また「カード代込み」かどうかは地味に差が出ます。修了証を写真入りプラスチックカードとして当日交付する機関もあり、カード発行が標準で含まれているかを事前に把握しておくと安心です。
・技能講習(1t以上)に必要になりやすい費用の例
✅ 受講料(コースで変動)
参考)受講コース・料金 - フォークリフト講習費用が安い、JCフォ…
✅ テキスト代(別途のことがある)
✅ 保険料等・カード代(別途のことがある)
✅ 証明写真(機関により必要)
参考)修了証の再交付・書替・統合|一般社団法人 太田労働基準協会
参考:講習料金の内訳とコース別金額(受講料・テキスト代・保険料等)
那須クレーン教習所|フォークリフト運転技能講習の料金表
費用差を生む最大要因は「何時間コースになるか」です。那須クレーン教習所の例では、免許なしは35時間(5日)で、普通免許ありは31時間(4日)と、日数も料金も変わります。
さらに、一定の業務経験が証明できる場合は15時間(3日)や11時間(2日)と短縮され、受講料の水準も下がります。
ただし短縮コースには“証明が必要”という落とし穴があります。東京労働基準協会連合会の11時間コース案内では、普通自動車以上の免許に加えて「1トン未満の特別教育修了」「3カ月以上の業務経験」が条件で、事業主証明書などの提出が求められると明記されています。
農業法人や共同選果場などで従業員に取らせる場合、社内で証明書を整えられないと、結局31時間や35時間に戻って費用も日数も増えることがあります。
また、同じ31時間でも“学科が免除される範囲”は教習カリキュラムに沿って決まります。那須クレーン教習所では、31時間コースは学科7時間・実技24時間の構成として時間割が提示されており、短縮の実態がイメージできます。
・コース選びで先に確認したいこと
✅ 普通免許など「所持免許」の種類
✅ 特別教育の修了有無(1t未満)
✅ 業務経験の月数と、証明できる書類の有無
✅ いつまでに必要か(4日・5日が確保できるか)
参考:11時間コースの受講資格と必要書類(特別教育+業務経験など)
東京労働基準協会連合会|フォークリフト技能講習(11時間コース)のご案内
費用を考える前に、そもそも自分の現場が「技能講習」なのか「特別教育」なのかを取り違えると、出費もやり直しも発生します。最大荷重1トン以上のフォークリフト運転業務は、技能講習修了者でなければ就けない就業制限業務だと説明されています。
一方で、1トン未満は「特別教育」という別枠になり、対象や時間数が異なるため、安いからといって特別教育だけで済ませると、1t以上を扱う現場では結局追加で技能講習が必要になります。
さらに、誤解が多いポイントとして「普通免許を持っているから運転できる」は成立しません。那須クレーン教習所でも、普通免許は技能講習資格の代わりにならない旨の注意が書かれており、費用以前に法令上の前提を押さえる必要があります。
農業では、肥料パレットやフレコン、りんご箱・米袋の大量荷役などで1tクラスの機体が普通に出てきます。保有機体の最大荷重(銘板)を見て、必要な区分を先に確定させるのが最短ルートです。
参考)https://www.sat-co.info/blog/forklift230001/
・現場で起きがちな判断ミス
⚠️ 「倉庫内だけだから不要」と思い込む(業務区分は最大荷重で決まる)
⚠️ 「普通免許があるからOK」と思い込む(技能講習は別)
⚠️ 1t未満の特別教育だけで将来1t以上を触る(追加受講の可能性)
参考:最大荷重1t以上は技能講習が必要(就業制限業務の根拠)
陸災防 福島県支部|フォークリフト運転技能講習
「自腹で4〜5万円は痛い」という場合、費用を下げる現実的な手段は大きく3つあります。1つ目は、雇用保険の一般教育訓練給付金の対象講座を選ぶことです。
解説サイトでは、フォークリフト運転技能講習は一般教育訓練給付金で“教育訓練経費の20%が給付”され得る一方、最大荷重1t未満の特別教育は対象外と整理されています。
2つ目は、会社負担(または一部補助)での取得です。農業法人や選果場だと、繁忙期の安全対策として有資格者を増やしたい事情があり、福利厚生や安全衛生費で負担してくれるケースがあります(社内規程次第なので要確認)。
参考)フォークリフト運転技能講習|陸災防 福島県支部
3つ目は、地域や機関で料金差がある前提で比較することです。実際に教習所ごとに受講料・テキスト代・保険料等の設定が異なるため、総額で見積もるだけでも差が出ます。
ここで意外に見落とされるのが「給付金は先に安くなるのではなく、いったん全額支払ってから申請する」という点です。給付金解説では、申込時に全額を支払い、修了後にハローワークへ申請して支給される流れが説明されています。
参考)フォークリフト運転技能講習と一般教育訓練給付金の受給条件、ハ…
また、給付金対象は“厚生労働大臣指定講座”に限られ、どの教習所でも必ず対象とは限らないため、申込前に対象講座か確認が必要です。
・費用を抑えるチェックリスト
✅ 給付金対象の講座か(指定講座か)
✅ 支払いは一旦100%必要か(後日申請型か)
✅ 会社の資格取得補助があるか(安全衛生費扱いなど)
✅ 交通費・昼食・宿泊が必要な会場か(総額の盲点)
検索上位の「受講料相場」記事では触れられにくいのが、取得“後”のコストです。修了証を紛失・破損した場合でも再受講が必要とは限らず、原則として講習を実施した登録教習機関で再交付手続きをする、と説明されています。
再発行の費用は機関差がありますが、目安として2,200〜2,600円程度という記載があり、郵送でやり取りする場合は返信切手分なども追加で見ておくと現実的です。
実例として、太田労働基準協会では再交付手数料が1通2,200円(税込)と案内されています。
農業は屋外作業や雨天対応が多く、財布やカードケースが濡れたり泥が付いたりして、修了証カードが読めなくなる事故も起きます。再発行の手間は繁忙期ほど重くなるため、費用というより“機会損失”対策として、取得直後から管理ルールを作る価値があります。
参考)フォークリフト運転技能講習修了証に免許更新はある?再発行手続…
・紛失・破損を減らす運用例
📌 スマホで修了証の表裏を撮影して、社内共有(本人確認の補助)
📌 現場に持ち歩く用と、事務所保管の予備コピーを分ける(規程に沿って)
📌 氏名変更の可能性がある場合、書替え手続きの要件も確認しておく
参考:修了証の再交付に必要書類と手数料(2,200円など)
一般社団法人 太田労働基準協会|修了証の再交付・書替・統合