農業現場だと「交換は後回しにして、だましだまし回す」になりがちですが、ボッシュのナイロンコードは消耗品なので、出が悪い・短い・切れたが見えたら早めに交換した方が結果的に速いです。交換作業で最重要なのは安全で、取扱説明書でも「交換するときは電源プラグを電源コンセントから抜く」ことが明確に指示されています。特にコード式は、コンセントが刺さったままスプール周りを触るのが一番危険です。
手順は難しくありません。ART26SLの手順をベースにすると、①スプール収納部のカバーロックを両側から押してカバーを外す、②スプールを取り出す、③新しいナイロンコード(巻かれたスプールのタイプなら先端)を穴に通す、④スプールを奥まで差し込む、⑤カバーを“カチッ”まで押し込む、⑥先端を引きながら「ナイロンコード押し出しボタン」で繰り出し確認、という流れです。ここで焦ってコードを引っ張りすぎると、後で絡みの原因になるので、穴に通した先端を軽く張った状態で組むのがコツです。
もう一点、意外に見落とされるのが「安全カバーのカッター(コードを切る刃)」です。説明書でも交換時にカッターへ触れない注意があります。農作業用の手袋をしていても、姿勢が崩れて触れると切れます。草刈りは小石の飛散もあるので、保護メガネ・長ズボン・長靴の装備も含めて“交換前から”整えておくと、作業の流れが止まりません。
交換の公式情報(手順・注意点)はここが確実です(ART26SLの取扱説明書)。
作業安全とナイロンコード交換・巻き直しの手順(23〜26ページ相当)
https://www.bosch.co.jp/pt/manuals/pdf/ART26SL.pdf
「押し出しボタンを押してもナイロンコードが出ない」は、現場で一番時間を溶かすトラブルです。説明書のトラブル対処でも、コードが無い/絡まっている場合はスプール交換や巻き直しが必要、という方向性になっています。つまり“ボタン連打で解決することは少ない”と割り切った方が早いです。
ART26SLの場合、ナイロンコードは「メインスイッチ」を押すたびに数mm押し出される仕様で、不必要に何度も操作すると消耗が早くなる注意があります。さらに、手動で調整する「ナイロンコード押し出しボタン」を使うときは、必ず電源プラグを抜いてから行うよう指示されています。現場では「ちょっとだけ押す」つもりで通電のまま触りがちなので、ここはルール化した方が事故が減ります。
出ない原因の実務的な切り分けは、次の順番が効率的です。
・🧵 コード残量:そもそもスプール内で尽きている(この場合はスプール交換が最速)
・🌀 絡み:壁際や小石で一気に短くなった後、スプール内で切れて絡む(巻き直し or 交換)
・🧱 当てすぎ:硬い物に当てるほどスプール内で切れやすい(使い方の改善が必要)
・⚙️ 組み付け不良:スプールが奥まで入っていない、カバーが“カチッ”まで閉まっていない
そして「独自視点として効く小技」は、押し出しの前に“先端を軽く引っ張って張りを作る”ことです。説明書にも「先端を手で引っ張りながら押し出しボタンを押す」手順があり、張りがないと内部で遊んで噛み込みやすいからです。農作業では手袋が厚くて先端がつまみにくいので、先端に土が付いたままだと滑る点も注意してください(軽く拭くだけで違います)。
交換スプールが手元にない時期ほど、巻き直しができると現場が助かります。ART26SLの説明書では、ナイロンコードの巻きが緩い・絡むときは「巻き直す」こと、そして“正しく巻かれていないと押し出されなくなる”と明記されています。つまり、絡み対策の本質は「巻き方向とテンション」です。
巻き直しのポイントは大きく3つです。
・🧭 方向:スプールの矢印方向に合わせて巻く(逆巻きは繰り出し不良の典型)
・🧵 固定:先端が穴にしっかり引っかかり、引いても抜けないことを確認する(抜けると内部で団子状に絡む)
・🧱 使い方:硬い物に当てるとスプール内で切れやすく、絡みの発端になる
意外と知られていないのが「壁・レンガの近くは10cm以上離す」という推奨です。説明書にあり、これを守るだけで“切れ→短くなる→内部で切れて絡む”の連鎖が減ります。農地の畦(あぜ)や石が多い場所だと完全回避は無理ですが、最初の1往復だけでも離して刈ると、後半のトラブル率が下がります。
また、草を一度に刈り込もうとしてコードを草の中に押しつけると過剰負荷で故障原因になる、という注意も説明書にあります。結果的に回転が落ちて叩き切れず、摩耗だけが進むので、背の高い草は「上から段階的に刈る」方が速いです(これは説明書の“うまく刈れない”対処にもある考え方です)。
ナイロンコードは太ければ強い、という単純な話に見えますが、太くするほど回転が落ちたり繰り出しが悪化したりして、結局“刈れない・出ない・絡む”が増えることがあります。ボッシュのART26SLでは、仕様としてナイロンコードの「径 φ1.6mm」「長さ 4m」が示されています。まずはこの仕様を基準にし、現場の草質や障害物の多さで「消耗が激しいなら使い方を改善する」順番が安全です。
説明書では、ナイロンコードはボッシュ純正品を使用するように書かれています。互換スプールは入手性やコスト面で魅力がありますが、線径や材質の違いで押し出し不良・切れやすさ・モーター負荷が出る可能性はあります。特にコード式は回転数が落ちると作業効率が急に下がるので、農繁期は“純正で安定”を優先し、閑散期に互換をテストする、という運用が事故とロスを減らします。
純正仕様の根拠として、ART26SL取扱説明書の「仕様」「標準付属品」にナイロンコード付スプール(4m)と線径(φ1.6mm)が明記されています。加えて「純正品を使用」注意もあるので、迷ったらまず純正に戻すのが最短です。
検索上位は「交換方法」「対応スプール」「おすすめ」になりやすい一方で、農業現場だと“作業の段取り”が一番効きます。独自視点として提案したいのは、ナイロンコードを「交換部品」ではなく「作業計画の消耗品」として扱うことです。具体的には、草丈・石の多さ・畦の形状で、スプール消費の速度は大きく変わります。
現場で効く運用ルールを、作業者に共有しやすい形にするとこうなります。
・🧰 予備:スプールは「作業日数」ではなく「障害物の多さ」で持つ、石が多い圃場は予備を多め
・🧱 距離:壁・レンガ・縁石は10cm以上離す(最初の往復だけでも実施)
・🧵 操作:押し出しボタン/スイッチの連打は消耗を早めるので、必要な時だけ
・🧯 安全:交換・押し出し調整は必ず電源プラグを抜く(“抜いてから触る”を合言葉に)
・🕒 休憩:連続作業は疲労で事故が増えるので、説明書の目安(30分作業→10〜20分休憩)を守る
もう一つ、意外な情報として「ナイロンコードは金属刃よりキックバックが起こりにくい」とされ、初心者にも扱いやすい特性があります。一方で“飛散物”は出ます。農道沿い・ハウス脇・石が多い畦ほど、顔面・すね・手首に当たりやすいので、保護メガネや長靴などの装備が“作業効率”そのものを支えます。
農業向けに、ボッシュ草刈機(EGC/ART系)と交換用ナイロンコード(スプール対応)を整理している日本語記事も参考になります。対応機種確認の考え方、セミオート/フルオートの違いが分かり、現場で「間違って買う」事故を減らせます。
対応機種と交換用ナイロンコード(スプール)の考え方、セミオート/フルオートの違い
https://www.noukaweb.com/bosch-mower-nyloncord/

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