DJI Agras T25は、単なるT20の後継機ではなく、上位機種T50の先進技術を凝縮したコンパクトモデルとして高い評判を得ています。最大の魅力は、「アトマイズ(液滴微細化)スプレーシステム」の標準搭載です。従来の圧力式ノズルとは異なり、遠心力で液剤を微細化するため、ノズル交換なしでアプリ上から粒径を50μm〜500μmまで自由に調整可能です。これにより、果樹類への厚い葉層への到達性を高めたり、ドリフト(飛散)を抑えたい場面で粒を大きくしたりと、現場の状況に即座に対応できます。
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また、特筆すべきは「障害物回避性能」の劇的な進化です。T25は、ミリ波レーダーが進化した「フェーズドアレイレーダー」と「両眼ビジョンシステム」を搭載しています。これにより、従来のモデルでは検知が難しかった細い電線や枯れ木などの障害物を、より正確に認識できるようになりました。
参考)https://sekido-rc.com/?pid=177906831
実際のユーザーからは、「以前のモデルでは怖くて近づけなかった圃場の隅まで、安心して自動航行で攻められるようになった」という声も上がっています。散布幅は最大7mに達し、作業効率はT10と比較しても圧倒的です。
参考リンク:DJI公式サイト - Agras T25の製品詳細ページ。スペックや機能の公式情報が確認できます。
導入を検討する際に最も気になるのが価格です。2025年現在の市場相場では、機体本体、バッテリー(2〜3本)、充電器、送信機などを含めた運用セット価格で約180万円〜220万円(税込)程度で販売されています。
一見高額に感じられますが、同クラスの他社製ドローンと比較するとコストパフォーマンスは非常に高いと言えます。さらに、日本ではスマート農業の普及を推進するため、様々な補助金が利用可能です。
活用できる主な補助金:
補助金を活用することで、実質的な負担額を100万円以下に抑えることも夢ではありません。ただし、補助金の公募時期や要件は年度によって異なるため、地元の販売代理店や農機具店に相談し、見積もりと合わせて申請サポートを受けるのが確実です。
参考)【朗報】検索しても出てこない「スマート農業導入支援補助金を発…
参考リンク:農林水産省 - 農業用ドローンカタログPDF。各メーカーの機体比較や補助金活用のヒントが掲載されています。
多くのユーザーが迷うのが、「小型のT10にするか、最新のT25にするか」、あるいは「中古のT20Pで十分ではないか」という点です。以下の比較表でそれぞれの特徴を整理します。
| 比較項目 | DJI Agras T10 | DJI Agras T25 | DJI Agras T20P |
|---|---|---|---|
| タンク容量 | 8L (粒剤10kg) | 20L (粒剤25kg) | 20L (粒剤25kg) |
| 散布幅 | 最大 5.5m | 最大 7m | 最大 7m |
| ノズル | 圧力式 | アトマイズ(遠心式) | アトマイズ(遠心式) |
| 機体重量 | 13kg (バッテリー込) | 25.5kg (バッテリーなし) | 25.5kg (バッテリーなし) |
| 1人での運用 | 余裕で可能 | 可能(少し重いが可) | 可能 |
| レーダー | 全方向デジタル | フェーズドアレイ | 全方向フェーズドアレイ |
| おすすめ | 1ha未満の小規模 | 1ha〜5haの中規模 | 中古市場で安ければ |
比較のポイント:
結論として、日本の平均的な農家(数ヘクタール規模)にとって、T25は「大きすぎず、小さすぎない」絶妙なバランスを実現したモデルと言えます。
実際の運用現場で評判が良いのが、バッテリーの充電速度と操作画面(送信機)の使いやすさです。
一方で、注意すべき点もあります。バッテリーを含めた離陸重量は50kg近くになるため、バッテリー交換時には約10kgのバッテリーを持ち上げる必要があります。腰への負担を考慮し、作業台を用意するなどの工夫が推奨されます。また、プロペラの風圧(ダウンウォッシュ)が強いため、成長初期の作物や倒れやすい稲に対しては、高度や速度の調整が必要です。
検索上位の記事ではあまり詳しく触れられていませんが、DJI Agras T25の隠れたキラー機能が、「機体単体での空中測量(マッピング)」機能です。
従来、自動航行のルートを作成するには、実際に送信機を持って圃場の四隅を歩いて回るか、別途Phantom 4 RTKのような測量用ドローンを飛ばして地図を作る必要がありました。しかし、T25は散布ドローンでありながら、高性能なカメラとGNSSを活かして、自分自身で圃場の上空を飛び、その場で高精度なマップを作成できます。
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この機能がもたらす「単独運用」へのメリット:
ただし、この測量モードを使用するとバッテリーを消費するため、散布用とは別に測量用のバッテリー残量を確保しておく計画性が必要です。それでも、重いタンクを背負って歩く労力と時間を考えれば、T25の測量機能は「人手不足の農家」にとって最強の武器となるでしょう。
参考リンク:セキドオンライン - 日本の圃場環境に最適なT25の運用セットやオプション品が確認できます。