接ぎ木ロボット価格と導入と補助金

接ぎ木ロボットの価格帯を起点に、半自動・全自動の違い、必要人員や周辺設備、導入後に効いてくる費用まで整理し、損をしない見積もりの作り方をまとめます。価格の「高い・安い」を分ける本当の要因は何でしょうか?

接ぎ木ロボット 価格

接ぎ木ロボットの価格を見る前に押さえる3点
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本体価格だけで判断しない

接ぎ木ロボットは本体の価格差より、必要人員・周辺設備・消耗品・養生(活着)工程で総費用が変わります。

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半自動と全自動で「省力の質」が違う

半自動は投入・整列などの人手が残りやすく、全自動は速度・人員・品質の安定が狙えます(ただし価格も上がりやすい)。

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価格の回収は「本数・歩留まり・稼働日」

1時間あたり処理能力(本/時間)と活着率、段取り替え、停止ロスまで含めた実稼働で回収年数が決まります。

接ぎ木ロボット 価格の相場と機種例(半自動・全自動)


接ぎ木ロボットの価格は、一般に半自動より全自動のほうが高くなりやすく、「人がやる工程をどこまで機械が肩代わりするか」で価格差が出ます。井関農機の事例では、全自動「GRF800-U」が1029万円(税込)、半自動「GR803-U」が714万円(税込)として紹介されています。
また、メーカーや販売形態によって価格表が公開されていないケースもあるため、相場把握は「公表された希望小売価格」「補助事業の試算に使われた想定価格」「過去記事の税込価格」など複数の根拠を突き合わせるのが安全です。jacom+1​
価格を見るときの実務的な観点は次の通りです。


  • 本体価格(税別/税込、搬入・据付費の扱い)
  • 処理能力(本/時間)と必要人員(人)
  • 対象作物(うり科、なす科など)と接ぎ木方式(片葉切断接ぎ、挿し接ぎ等)
  • 消耗品(クリップ、チューブ、テープ等)の単価と供給安定性

接ぎ木ロボット 価格と処理能力・必要人員(本/時間の見方)

価格を「高い」と感じるかどうかは、処理能力(本/時間)と必要人員の組み合わせで印象が大きく変わります。例えば井関農機の全自動機は「1人で800本/時間」の能力とされ、半自動の従来機では「3人で800本/時間」といった説明があり、人員設計の前提が違います。
一方で、半自動機でも一定の処理能力向上が進んでおり、ISEKIの半自動「GR803-U」は処理能力900本/時間、必要人員3人(注記付き)として製品情報に示されています。


参考)接ぎ木ロボット

ここで注意したいのは、「機械の最高能力」と「現場の実能力」はズレることが多い点です。


  • 苗のサイズばらつき、切断面の品質、投入の手詰まりで速度が落ちる
  • クリップ装填やトレイ搬送の段取りがボトルネックになる
  • 養生工程に余裕がないと、接ぎ木後の流れが詰まって停止する

そのため見積もりでは、カタログの本/時間を鵜呑みにせず、実演・デモで「停止理由」と「停止頻度」を記録し、実能力(平均本/時間)で試算するのが堅実です。


接ぎ木ロボット 価格と補助金・耐用年数・減価償却(試算の型)

接ぎ木ロボットは高額機械になりやすいので、導入可否の判断は「補助金の有無」と「耐用年数を置いた固定費化」で一気に現実的になります。農研機構の資料では、固定費計算の前提として接ぎ木ロボット価格を7,070千円(707万円)とし、耐用年数5年で年間償却費を計算する形が示されています。
この「耐用年数を置いて年あたり固定費にする」やり方は、上司チェックでも説明が通りやすい型です(補助の有無に関係なく比較できるため)。試算の骨格は次のイメージになります。


  • 年間固定費:本体価格 ÷ 耐用年数(+金利・保守を加える場合も)
  • 年間変動費:消耗品(クリップ等)+電気+エア+人件費の増減
  • 年間処理本数:実稼働(本/時間×時間×日数)×歩留まり(活着率)

補助金を狙う場合は、導入目的が「省力化」だけだと弱いことがあるため、育苗供給の安定(人手不足リスク対策)、品質の均一化(活着率の安定)、作期拡大(稼働日増)など、経営課題に紐づけて申請ストーリーを作るのが通例です。


補助・制度の確認に役立つ(公的機関の)参考リンク。
補助事業の考え方やスマート農業の全体像(制度・事例の探し方の起点)
農林水産省 スマート農業

接ぎ木ロボット 価格の内訳:周辺設備(コンプレッサー・養生)と消耗品

接ぎ木ロボットの価格を見誤る最大の原因は、「本体以外の必須要素」が見積書の外に落ちることです。ISEKIの製品情報でも、所要駆動源として圧縮空気が必要で、消費空気量(L/min)が明記されており、現場側でコンプレッサー能力・台数・配管を合わせる必要があります。
また、接ぎ木は「切ってつなぐ」だけで終わらず、接合後に活着させる工程が歩留まりと回収を左右します。農研機構が紹介する全自動うり科野菜接ぎ木ロボットのシステム例では、接ぎ木装置に加えて「養生機能付き一時貯留装置」を組み合わせる考え方が示されており、工程全体で労力削減を狙う設計になっています。


参考)https://www.naro.go.jp/org/iam/kinpuro/pamph/img/tugiki-robot.pdf

さらに、意外に効いてくるのが消耗品です。


  • クリップ固定方式:作物や茎径に合うクリップが継続調達できるか
  • テープ方式など新方式:材料単価が下がる可能性があり、除去作業が不要になる場合もある

たとえばトマト用の接ぎ木装置の話題ですが、樹脂製テープは手作業用チューブの35~50%程度、クリップの15%程度という材料コストの比較が紹介されており、「資材単価×本数」が効く現場では無視できません。


参考)農研機構、低コストな樹脂製テープを活用したトマト用接ぎ木装置…

接ぎ木ロボット 価格の独自視点:中古・共同利用・「止まるコスト」まで入れた判断

検索上位では新品価格の話が中心になりがちですが、現場で差がつくのは「止まるコスト」を最初から織り込むことです。接ぎ木ロボットは工程の中心機械になりやすく、停止すると投入苗の鮮度(切り口の乾燥)や作業者の手待ちが発生し、見えない損失が積み上がります。


新品・中古・共同利用の選択では、次の観点が実務的です。


  • 中古導入:初期価格は下がるが、消耗部品供給や調整ノウハウが鍵(停止リスクが上がると回収が崩れる)
  • 共同利用(育苗組織・近隣経営体):稼働日を増やせるが、ピークが重なると機会損失が出る
  • 予備機・代替手段:全停止時に手接ぎへ切替できる人員・治具を残すとリスクヘッジになる

「止まるコスト」を数値化する簡単な方法は、停止1時間あたりの損失を先に置くことです。


  • 手待ち人件費(人数×時給)
  • 予定本数未達による出荷・定植計画の遅れ
  • 活着率低下(急ごしらえで養生が乱れる、切断面が乾く等)による廃棄

価格が数百万円違っても、繁忙期に数回の停止で差が埋まることがあるため、「保守体制(点検頻度・訪問時間・代替機の有無)」は本体価格と同じ重みで評価すると判断ミスが減ります。


また、うり科では挿し接ぎ式など方式が違うロボットもあり、サカタのタネの半自動ロボット「UPS-T2000」は希望小売価格748万円(税抜)と報じられています。


参考)世界初挿し接ぎ式ロボットを販売 サカタのタネ|ニュース|青果…

方式が違うと、適合品目・必要な前作業・活着のクセも変わるため、「価格が近いから同等」とは限りません。




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