スチールチェンソー ms170cの評価と価格!薪作りや始動のコツ

農家の方や薪作り初心者の方へ。スチールチェンソーMS170C-Eの評価や価格、エンジン始動のコツを徹底解説します。MS170との違いや、意外と知られていない長期保管時の注意点とは?
スチールチェンソー ms170c
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驚きのコストパフォーマンス

プロ機譲りの耐久性を持ちながら、2万円台という価格設定を実現。ホームセンターモデルとは一線を画す性能です。

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エルゴスタートで楽々始動

「C-E」モデル最大の特徴。軽い力でロープを引くだけでエンジンがかかるため、女性や高齢の方でも扱いやすい設計です。

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薪作りや枝打ちに最適

軽量コンパクトなボディは取り回しが良く、長時間の作業でも疲れにくいのが特徴。冬の薪作りシーズンに大活躍します。

スチールチェンソー ms170c

農業従事者や造園業の方々にとって、チェンソーは日々の業務に欠かせない重要なパートナーです。特に、果樹の剪定や冬場の薪作り、ちょっとした雑木の処理など、大型のプロ用機までは必要ないけれど、ホームセンターで売っている安価な使い捨てモデルでは不安だという場面は多いのではないでしょうか。そんなニーズに完璧に応えるのが、ドイツの世界的チェンソーメーカーであるSTIHL(スチール)社が販売しているエントリーモデル、「MS 170 C-E」です。


このモデルは、スチールのラインナップの中でも特に「軽量」「コンパクト」「低価格」を重視して設計されていますが、その中身はプロ用機と同じ設計思想で作られています。多くの農家さんが「サブ機として買ったはずが、軽くて使いやすいのでメインで使っている」と口を揃えるほどの名機です。本記事では、このMS 170 C-E(以下MS170C)について、スペックや使い勝手はもちろん、長く愛用するためのメンテナンス術まで、徹底的に深掘りして解説していきます。


スチールチェンソー ms170cの評価と価格のバランス


まず最初に気になるのが、その評価と価格のバランスについてです。MS170Cは、スチールのラインナップの中で「エントリークラス」に位置づけられています。実勢価格は時期や店舗によって多少変動しますが、おおよそ25,000円前後(税別)で販売されていることが多く、スチールブランドの製品としては破格の安さと言えます。


しかし、ここで勘違いしてはいけないのが、「安い=性能が悪い」ではないということです。一般的なホームセンターで1万円前後で売られている中国製などの廉価なチェンソーと比較すると、MS170Cの評価が高い理由は明確です。


  • 圧倒的な部品供給体制:

    スチール製品は専門店(スチールショップ)での対面販売が基本です。そのため、万が一故障しても、どんな小さなネジ一本から部品を取り寄せることが可能です。「壊れたら買い替え」ではなく「直して長く使う」ことができる点が、プロの農家に支持される最大の理由です。


  • エンジンの耐久性:

    MS170Cに搭載されているエンジンは、排気量30.1ccの2ストロークエンジンです。このクラスのエンジンとしては非常に粘り強く、硬い広葉樹の薪作りでもトルク負けせずに切断することができます。安価なモデルによくある「負荷がかかるとすぐに止まる」というストレスが非常に少ないのです。


  • 防振システム:

    安価なチェンソーは振動がすごく、長時間使うと手が痺れてしまうことがよくあります(白蝋病のリスク)。しかしMS170Cは、スチール独自の防振システムを採用しており、ハンドルに伝わる振動を効果的に軽減しています。これにより、半日ほどの薪作り作業でも疲れにくくなっています。


ユーザーからの評価を見ても、「エンジンの掛かりが良い」「プラスチックパーツの作りがしっかりしている」「軽くて取り回しが楽」といったポジティブな意見が圧倒的多数を占めています。もちろん、50ccクラスのプロ機と比べればパワーは劣りますが、直径30cm程度の丸太を切る分には十分すぎる性能を持っています。


MS170とMS170C-Eの価格や仕様の比較について詳細に解説されている小野農機様の記事

スチールチェンソー ms170cのエンジン始動とエルゴスタート

MS170Cの型番にある「C」は「Comfort(快適)」を意味しており、具体的には「エルゴスタート(ErgoStart)」という機能が搭載されていることを指します。これが、通常のMS170とMS170Cを分ける最大の違いであり、初心者や女性、そして高齢の農家の方にMS170Cを強くおすすめする理由でもあります。


通常のエンジンチェンソー(MS170など)は、スターターロープを引く際、エンジンの圧縮工程の重さをダイレクトに感じます。「ゴツッ、ゴツッ」という抵抗を感じながら、勢いよく素早く引き切る必要があります。これにはある程度のコツと腕力が必要で、失敗すると「初爆(しょばく)」を聞き逃してプラグを被らせてしまったり、肩を痛めてしまったりすることがあります。


一方、MS170Cに搭載されているエルゴスタートは、スターターロープのリールとクランクシャフトの間に「ダンパースプリング」というバネが介在しています。


ユーザーがロープを引くと、まずこのスプリングが縮んで力を蓄えます。そして、蓄えられた力が解放される瞬間に、スプリングの力でクランクシャフトを回してエンジンを始動させます。


つまり、「勢いよく引く」必要が全くないのです。


ロープを指2本でつまんで、ゆっくりとスーッと引くだけで、スプリングが「クルルンッ」とエンジンを回してくれます。まるで魔法のように軽くエンジンがかかるため、初めて触る人は間違いなく驚きます。


【MS170Cの正しいエンジン始動手順】

  1. チェンブレーキを作動させる:

    安全のため、フロントハンドガードを前に押し倒し、チェンブレーキをロック状態にします。


  2. チョークをセットする:

    スロットルロックとトリガーを握りながら、コントロールレバーを一番下の「チョーク」位置まで押し下げます。(エンジンが冷えている場合)

  3. ロープを引く(初爆まで):

    エルゴスタートなので、ゆっくりとロープを引きます。「ブルルッ」という爆発音(初爆)が一瞬聞こえるまで繰り返します。通常は3~5回程度で聞こえます。


  4. チョークを解除する:

    初爆が聞こえたら、コントロールレバーを一段階上げて「ハーフスロットル(始動位置)」にします。ここでレバーを一番上(アイドリング)まで戻さないように注意してください。

  5. エンジン始動:

    再度ロープを引きます。エンジンがかかると、刃が回転しようとします(ブレーキがかかっているので回りませんが、エンジン音が高くなります)。


  6. アイドリングへ:

    すぐにスロットルトリガーを一度「カチッ」と握って離します。すると、コントロールレバーが自動的に「アイドリング(I)」の位置に戻り、エンジンが安定した回転数に落ち着きます。


この「初爆を聞いたらレバーを上げる」というプロセスさえ間違えなければ、エルゴスタートのおかげで、冬場の寒い朝でも驚くほど簡単に始動させることができます。


STIHL公式ブログによるエルゴスタートの仕組みと正しいかけ方の解説

スチールチェンソー ms170cの替刃交換と目立てのコツ

チェンソーを使う上で避けて通れないのが、ソーチェン(替刃)の交換と目立て(研磨)です。MS170Cはエントリーモデルであるため、扱いやすい規格のチェンが採用されていますが、正しい知識を持っていないと切れ味がすぐに落ちてしまいます。


【MS170Cに適合するソーチェンの規格】
MS170Cで最も一般的に使われているのは、以下のスペックのチェンです。


  • チェンタイプ: ピコマイクロミニ3 (PMM3)
  • ピッチ: 3/8" P
  • ゲージ: 1.1 mm
  • コマ数: ガイドバーの長さによります(30cmバーなら44コマ、35cmバーなら50コマが一般的)

この「1.1mmゲージ」というのがポイントです。これはドライブリンク(ガイドバーの溝に入る部分)の厚みを指しますが、一般的なプロ用機(1.3mmや1.5mm)よりも非常に薄く作られています。


メリットは、切削抵抗が少ないことです。薄い刃は木に食い込みやすく、パワーの小さいMS170Cのエンジンでもスムーズに切ることができます。
デメリットは、耐久性がやや低いことと、目立てがシビアであることです。
【目立て(研磨)のポイント】
MS170Cの切れ味を維持するためには、専用の丸ヤスリを使用した目立てが必須です。


適合する丸ヤスリのサイズは4.0mm(または5/32インチ)です。間違って4.8mmなどの太いヤスリを使ってしまうと、刃の形状が崩れて全く切れなくなってしまうので注意してください。


目立てのコツは以下の通りです。

  • 角度を30度に保つ: 刃に対してヤスリを30度の角度で当てます。ガイドバーの上に30度の線が書いてある場合もありますし、別売りの「ファイルホルダー(ガイド)」を使うと確実です。
  • 押し出しのみで削る: ヤスリは「押すとき」に削れます。引くときは力を入れないか、一度離してください。ゴシゴシと往復させるとヤスリの寿命が縮みます。
  • デプスゲージの調整: 刃を研いでいくと、刃の高さが低くなります。すると、前の突起(デプスゲージ)が相対的に高くなり、刃が木に食い込まなくなります。数回目立てをしたら、平ヤスリでデプスゲージを少し削って調整しましょう。

また、替刃交換のタイミングですが、「刃の長さが4mm以下になったとき」や「石や釘を切って刃が欠けたとき」はもちろんですが、「目立てをしてもまっすぐ切れず、曲がっていくとき」も交換のサインです。これは左右の刃のバランスが崩れているか、ガイドバーの片側が摩耗している可能性があります。


MS170Cはガイドバーの固定ナットが2つあるタイプ(MS170C-BEなどクイックテンショナー付きを除く)が基本ですので、付属のレンチ一本でカバーを外し、簡単に交換が可能です。張り調整をする際は、チェンを指で持ち上げて、ドライブリンクの足がガイドバーの溝から完全に出ない程度の強さ(少しパチンと戻るくらい)が適正です。


スチール製品の最新情報やアクセサリー検索ができるSTIHL公式サイト

スチールチェンソー ms170cとms170の機能の違い

購入時によく迷うのが、ベースモデルである「MS 170」と、今回紹介している「MS 170 C-E」のどちらを選ぶべきかという点です。見た目はほぼ同じですが、細かな違いがあり、それが使い勝手に大きく影響します。以下の比較表を見てみましょう。


項目 MS 170 MS 170 C-E
実勢価格(税別) 約 19,800円 約 24,800円
重量 3.9 kg 4.2 kg
始動方式 標準スターター エルゴスタート(E)
始動の重さ 重い(コツが必要) 非常に軽い
本体の厚み スリム やや厚い(スターター部)
対象ユーザー 力のある男性、経験者 初心者、女性、高齢者

1. 重量と取り回しの違い
MS170は3.9kgと非常に軽量です。対してMS170Cは、エルゴスタートの機構(スプリングなど)が追加されている分、約300g重くなり、スターターカバー部分が少し出っ張っています。


たった300gと思うかもしれませんが、一日中枝打ち作業などでチェンソーを振り回す場合、この差はジワジワと効いてきます。とにかく軽さを最優先したい、そしてエンジンの始動には自信があるという若い男性であれば、あえて安いMS170を選ぶという選択肢も十分にありです。


2. 始動性の決定的違い
前述の通り、MS170Cの最大のメリットは始動性です。MS170は、昔ながらの「紐を力いっぱい引く」タイプです。圧縮があるため、中途半端に引くとハンドルが手にガツンと戻ってくる(ケッチン)こともあります。


一方、MS170Cは誰でも掛けられます。農家の方で、「たまに奥さんが使うことがある」とか、「年を取って肩が上がりにくくなった」という事情がある場合は、迷わず5,000円高くてもMS170Cを選ぶべきです。この5,000円は、将来的な「エンジンの掛かりにくさへのイライラ」を解消するための保険と考えれば安いものです。


3. メンテナンス性の違い
実は、基本構造は同じなのでメンテナンス性はほぼ変わりません。ただし、MS170Cのスターター部分はバネが入っているため、紐が切れた時の交換作業がMS170に比べて少しだけ複雑です(スプリングが飛び出すリスクがあるため)。ご自身で分解整備をするのが好きな方にとっては、構造がシンプルなMS170の方がいじりやすいと感じるかもしれません。


結論として、「軽さと安さ重視の玄人ならMS170」「快適さと誰でも使える汎用性重視ならMS170C」という選び方が正解です。


MS170とMS170C-Eの価格差や在庫状況が確認できる販売店サイト

スチールチェンソー ms170cのトラブル回避と修理のポイント

最後に、あまり語られることのない「農家ならではの視点」でのトラブル回避術と修理ポイントについて解説します。MS170Cは非常に頑丈な機械ですが、使用頻度が「毎日ではない」ユーザー(例えば、冬の薪作りの時期だけ使う、台風の後の片付けだけ使うなど)特有のトラブルがあります。


1. 長期保管時の「キャブレターダイアフラム」問題
農家の方によくあるトラブルNo.1が、「半年ぶりに使おうとしたらエンジンがかからない」というものです。これは多くの場合、燃料を入れたまま保管したことが原因です。


チェンソーの燃料(混合ガソリン)は、時間が経つと劣化してドロドロになったり、キャブレター内部のゴム製の膜(ダイアフラム)を硬化させたりします。MS170Cのキャブレターは精密にできており、ダイアフラムが少しでも硬くなると燃料を吸い上げられなくなります。


【解決策:完全燃焼保管】
1ヶ月以上使わない時は、燃料タンクのガソリンを携行缶に戻した後、エンジンをかけて自然に止まるまでアイドリングさせてください。これにより、キャブレター内の燃料を完全に空にすることができます。これを徹底するだけで、翌シーズンの始動トラブルの9割は防げます。


2. オイルが出ないトラブル
「チェンオイルが入っているのに、刃にオイルが回ってこない」というのもよくある相談です。MS170Cの場合、構造上、木屑がオイルの出口を塞いでしまうことがよくあります。


ガイドバーを外すと、本体側に小さな穴(オイル吐出口)が見えます。ここが細かいおが屑で詰まっていることが多いので、細い針金やエアーコンプレッサーで掃除してあげましょう。また、ガイドバー側のオイル穴も同様に掃除が必要です。


3. 意外な裏技:カービングバーへの換装
これはあまり知られていない独自視点の情報ですが、MS170Cは実は「チェンソーアート(カービング)」の入門機としても優秀です。


標準の3/8ピッチのスプロケットを、オプションの「1/4ピッチ」のスプロケットとガイドバーに交換(スチールショップで相談が必要です)することで、非常に細かい作業が可能になります。


農家の方であれば、単なる薪作りだけでなく、木材を加工してちょっとした椅子を作ったり、果樹の接ぎ木のために切断面を極めて滑らかに仕上げたいといった「精密作業」に、このMS170Cの軽さが生きてきます。エンジンの粘り強さが、低速での細かい削り作業にも適しています。


4. スパークプラグの管理
始動性が悪い時、すぐにキャブレターを疑う前に、スパークプラグをチェックしましょう。MS170Cは燃焼効率が良いですが、低回転で長時間使い続ける(怖がってアクセルを全開にしないなど)と、プラグにカーボンが溜まりやすくなります。


プラグを外して、電極が黒く煤けていたらワイヤーブラシで磨いてください。また、電極の隙間(ギャップ)が0.5mm程度あるか確認してください。これだけでエンジンの調子が劇的に戻ることがあります。


MS170Cは、適切なメンテナンスさえしていれば、10年以上現役で使い続けられるポテンシャルを持っています。「使い捨て」ではなく「相棒」として、ぜひ長く付き合っていってください。


MS170C-Eのエンジンがかからない時の具体的な故障診断事例(PLOW修理ブログ)




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