落花生の脱穀は、現場感覚では「莢を外す」より「混ざり物を減らして出荷できる形に近づける」工程の比重が大きいです。
実際の脱穀作業では、脱穀機にかけて粉砕(かみ砕くように崩す)し、実(莢)と茎を分離し、その後に強い風力で軽い茎や実入りの悪い莢を飛ばして選別する流れが紹介されています。
この「風で飛ばして分ける」工程があるため、機械の能力だけでなく、作業場所の風向き・排出先の養生(飛散対策)まで含めて段取りを組むとロスが減ります。
ポイントは、風力選別が“最後の仕上げ”ではなく、投入量と乾燥状態に影響される“脱穀の一部”だと捉えることです。
参考)https://ameblo.jp/uchidafirm/entry-12330351625.html
例えば、投入を急ぎすぎて粉砕物が一気に流れると、重い莢まで風に乗って飛びやすくなり、逆に詰まり気味だと茎が残って不純物が増えます。
風量調整の考え方としては「少し弱めで不純物を残す」より「少し強めで飛びを確認しつつ回収導線を作る」ほうが、結果的に手直しが短くなるケースもあります。
参考:落花生を脱穀機で粉砕→風力で茎や軽い莢を飛ばして選別する流れ(工程の全体像)
https://ameblo.jp/uchidafirm/entry-12330351625.html
「らっかせい脱穀機」と一口に言っても、現場では足踏み系の汎用脱穀機でしのぐケースと、落花生向けの動力脱粒機を入れて工程を固定化するケースに分かれます。
足踏み脱穀機は、専用機がなくても大豆・麦などに使える“万能性”が語られる一方、落花生だけに最適化されているわけではないため、乾燥ムラや投入方法で歩留まりが揺れやすいです。
動力の落花生脱粒機の例として、ゴム(ラバー)シャフトで豆に優しく脱粒でき、収穫直後の落花生も乾燥した落花生も脱粒可能、といった特徴が製品説明として示されています。
作業量の見積もりは、カタログの処理能力だけでなく「麻袋に詰める」「運搬する」「飛散を掃除する」まで含めて考えないと、機械だけ速くしても全体が速くならないのが落花生の難しいところです。
実例として、脱穀後の莢を麻袋に詰めて出荷する運用が書かれており、1袋が約40kgで重いという現場負荷も語られています。
このため、小規模でも“袋詰め動線(置き場・台・運搬具)”を先に作り、脱穀機は次に考えると、投資の満足度が上がりやすいです。
参考:落花生脱粒機の特徴(ラバーシャフト、収穫直後/乾燥どちらも対応等)
落花生脱粒機 – 笹川農機株式会社
落花生の脱穀トラブルで多いのは、割れ(商品価値の低下)と詰まり(作業停止)ですが、どちらも「乾燥の状態」と「一度に入れすぎる投入」が引き金になります。
現場の乾燥については、積み上げて約1か月ゆっくり乾燥させ、乾燥が進んできたタイミングで脱穀を開始した例が紹介されています。
この“ゆっくり乾かしてから脱穀する”流れは、機械の力で無理に剥がす場面を減らし、結果として割れや欠けの発生を抑える考え方につながります。
投入は、一定量を連続で流すより「薄く、切らさず、詰まらせず」を優先すると、風力選別も安定しやすいです。
また、収穫直後でも脱粒可能とする機械がある一方、収穫直後は水分が高くて“茎葉が粘る”方向に振れやすいため、掃除頻度や排出の詰まり対策までセットで準備しておくのが安全です。
参考)落花生脱粒機 – 笹川農機株式会社
「乾燥を待つか、機械側で吸収するか」は経営判断ですが、どちらに寄せるにしても“風量調整の余地”が残る運用にしておくと失敗しにくいです。
落花生向けの脱粒機では、ラバー(ゴム)シャフトでの脱粒(脱莢)が豆に優しい、という特徴が明記されている製品があります。
ゴム系は、豆(莢)を叩き割るより“掴んで剥がす”方向に寄せられるため、乾燥が進んだロットでも割れリスクを下げたいときに武器になります。
一方で、優しい方式ほど「設定が甘いと取り残しが増える」側面も出るので、脱粒の当たり(圧)と風力選別の風量をセットで追い込み、ロットごとに“合格ライン”を決めるのが現実的です。
風力選別は、軽い茎葉や実入りの悪い莢を遠くへ飛ばし、重い実(莢)を手前に落とすという説明があり、まさに重さ差を利用しています。
ここで意外に効くのが「投入物の粒度(粉砕のされ方)」で、茎が長く残ると風に乗って絡みやすく、短くなりすぎると今度は細片が舞って回収や掃除の負担が増えます。
風量は“数字”よりも、排出口の落ち方・飛び方を見て、袋やコンテナの位置を微調整しながら決めるほうが、現場では再現性が出ます。
検索上位の機械スペック比較では見落とされがちですが、落花生は乾燥・保管中に野生動物の被害を受けやすく、脱穀の前段階で数量が減るリスクがあります。
実例として、畑が雑木林に囲まれて野生動物が多く、積み上げた落花生がかなり食べられてしまった、という記述があります。
このリスクを踏まえると、脱穀機の導入検討は「処理能力」だけでなく「乾燥・保管・運搬を短縮して被害期間を減らす」目的でも意味が出ます。
段取りとしては、(1) 乾燥場所を見直して“置く期間”を短縮する、(2) 脱穀日を決めて運搬・袋詰め人員を確保する、(3) 風力選別の飛散方向にネットやシートを張る、の3点を先に固めると機械の性能差が活きます。
トラクターで何百キロもある“ぼっち”を持ち上げて運ぶ工程が紹介されているため、機械選びの前に「運搬できるか」「搬入路があるか」を確認するだけでも失敗が減ります。
脱穀機は単体で完結する道具ではなく、乾燥・搬送・選別・袋詰めの“ライン”の一部として設計するのが、結局いちばん速い改善になります。

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