免疫グロブリンは抗体(Immunoglobulin: Ig)で、ヒトではIgA・IgD・IgE・IgG・IgMの5クラスに分類され、血液中で最も多いのはIgGです。
まず「文字」ではなく「場所と役割」で固定すると、国試のひっかけ(似た単語の置き換え)に強くなります。
看護で特に問われやすい“核”だけを、最短で覚える型(テンプレ)にします。
ここでのコツは、「IgG=万能」などの一言で終わらせず、次の“1フレーズ説明”まで一緒に暗記することです。
例:IgGは抗原を中和し、貪食細胞のFc受容体を介した食作用促進や補体活性化にも関わる、と言えるようにします。
参考)抗体と補体
補体の古典経路は「抗体(IgGやIgM)が抗原に結合して免疫複合体を作る→C1が結合して活性化」という流れが基本です。
この1行を覚えるだけで、「IgAやIgEが出てきた選択肢は古典経路の主役ではない」という切り分けができ、選択肢処理が速くなります。
さらに、補体は最終的に膜上で複合体(C9など)を形成して“穴をあける”方向に働く、と理解すると、感染防御のイメージが具体化します。
「抗体は目印、補体は実行部隊」という図式で覚えると、免疫の役割分担が頭に残りやすいです。
看護の実習で役立つのは、抗体がやることを3つに圧縮して言語化することです。
暗記で差がつくのが「いつ増えるか/どれくらい続くか」です。
IgMは抗原刺激で最初に産生されやすく、半減期が約5日と短い、という説明が検査案内でも示されています。
一方、IgGはサブクラス差はあるものの半減期が7〜23日程度とされ、IgMより長く残りやすい(=“後半の主役”のイメージが作りやすい)です。
この“時間軸”の覚え方は、検査問題で効きます。
例えば「急性期の感染を示唆するのはどれか」という設問では、IgMの立ち位置を思い出せるだけで正答に寄せられます。
参考)IgM|免疫グロブリン|免疫血清学検査|WEB総合検査案内|…
また「母体由来の免疫」などの周辺知識と絡むときも、IgGが血中で多いことを起点に整理しやすいです。
暗記の型(短文)例。
国試・実習で地味に便利なのが「クラススイッチ(抗体クラスの切り替え)」の言語化です。
B細胞は初期にIgMやIgD型を分泌し、その後サイトカインなどの影響でIgG・IgA・IgEなどへ切り替える、という流れが解説されています。
この理解があると、「最初からIgGだけが作られる」といった誤解を避けられます。
覚え方のポイントは、クラススイッチを“種類が変わる”で終えず、「目的が変わる」とセットで置くことです。
この“目的別の切り替え”まで言えると、免疫の暗記が単語テストではなく、病態の説明として機能します。
検索上位は「IgG/IgM/IgA/IgEの特徴」中心になりがちですが、看護としては免疫グロブリン製剤(免疫グロブリン静注療法:IVIg)を“副作用→観察→作用機序”の順に覚えると現場対応が速くなります。
IVIgの作用機序には、Fc受容体のブロック(飽和)や補体結合抑制など複数が考えられている、という整理が医療系解説で示されています。
また、IVIgでFcγRがブロックされ、脾臓を中心とする網内系による血小板の貪食が抑制され血小板が増加する、という機序が内科学会誌の記載として紹介されています。
“意外に効く”覚え方は、作用機序から入らず、まず看護行為に直結するリスクを先に置くことです。
さらに、川崎病などでIVIgの作用機序解明が研究課題になってきた経緯が、厚労科研データベースの研究概要でも示されており、「まだ完全に単純化できない領域」だとわかります。
参考)免疫グロブリン大量静注療法の作用機序解明と新しい治療標的分子…
この“不確実性を含む理解”は、上司や指導者からの質問(「なんで効くの?」)に対して、断定せずに要点を押さえた説明ができる形になります。
補体の基礎(古典経路)を押さえておくと、「補体結合抑制」という作用機序の説明も、暗記ではなく意味で理解しやすくなります。
参考)治療の実際 作用機序と適応・効果・副作用 免疫グロブリン静注…
免疫グロブリン(抗体)と補体の基礎(古典経路・別経路・レクチン経路の概略)が参考になる(補体の項の参考)。
東邦大学 生物学科コラム「抗体と補体」
IVIgの機序(Fc受容体飽和、補体結合抑制など“複数ある”点)が参考になる(作用機序の項の参考)。
医書.jp(文献要旨)「免疫グロブリン静注療法の作用機序」

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