メッキ加工と個人と価格とプラモデル

メッキ加工を個人でプラモデルに依頼する時、価格がどう決まり、どこで差が出るのかを、素材や工程まで掘り下げて整理します。見積もりで損しない準備、仕上がりを上げるコツも分かりますが、何から確認しますか?

メッキ加工と個人と価格とプラモデル

この記事で分かること
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個人依頼の価格の決まり方

「大きさ・形・状態」で変動する理由と、見積もり時に見られるポイントを整理します。

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プラモデル素材(ABS/PS)で工程が変わる

ABSやPSで前処理や塗装条件が変わり、仕上がりと価格に直結する要素を解説します。

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失敗しない発送・準備

写真の撮り方、ライナー有無、マスキング方針など、依頼前にやるべき準備を具体化します。

メッキ加工の個人の価格の目安


個人が「メッキ加工」を外注するとき、価格は“定額”というより「参考価格+個別見積もり」になりやすいのが現実です。理由は単純で、対象物の大きさ・形状・状態(傷、汚れ、サビ、既存皮膜の有無など)で工程が増減するからです。実際、個人向け専門店でも「参考価格」であり、対象物の大きさや形、状態で金額が変わる旨が明記されています。必殺めっき職人の料金表では、亜鉛メッキ5,000円〜、ニッケルメッキ7,500円〜、装飾クロムメッキ15,000円〜、無電解ニッケル12,500円〜などの目安が提示されています。
一方で、プラモデル(樹脂パーツ)の“見た目のメッキ”は、金属部品に行う一般的な電解メッキとは別物の手法(真空蒸着やスパッタリング等)で提供されるケースが多く、料金体系も「ライナー(ランナー)単位」「枠サイズ単位」で提示されがちです。例えばプラモデルパーツ向けの案内では、ライナーがある場合の目安として、150mm×150mmでABSが1つ2,000円ほど、PSが1つ2,500円ほど、カラーは1つ3,250円ほど、さらに「枠の中に部品が少なければ価格は下がる」「数がまとまれば安くなる」と説明されています。


参考)プラモデル

ここで重要なのは、“最安だけ”を見て決めないことです。プラモデルのメッキは、部品点数が多い・細い・ゲート跡が目立つ・ヒケがある、など「模型特有の事情」で手戻りが増えやすく、見積もりが上下します。価格を安定させたいなら、どの工程が価格の変動要因なのかを把握し、依頼前に準備で潰すのが近道です(この後のH3で具体化します)。


メッキ加工の個人のプラモデルの素材(ABS・PS)

プラモデルの樹脂は代表的にABSやPSがあり、この違いが「メッキ加工のやり方」と「仕上がりの再現性」に直結します。プラモデルパーツ向けの説明では、ABS樹脂にはスパッタリングメッキが可能で、基本的にライナーが付いていれば対応しやすい旨が書かれています。
一方PSは、溶剤や塗装条件の影響を受けやすく、材料選びを誤ると素材が侵される(ダメージが出る)可能性がある、と同じページで注意喚起されています。さらに、PSでは「2液で光沢のある塗料でアンダーコートできるようになり、仕上がりが格段にアップした」といった、下地(アンダーコート)の重要性も示されています。

なぜ素材で差が出るのかを、工業的な“樹脂めっき”の視点でも押さえておくと、業者との会話が噛み合いやすくなります。ABS樹脂に金属皮膜を密着させるには、脱脂→クロム酸エッチング→触媒付与→触媒活性→めっき、のように前処理を積み重ねて「濡れ性」と「密着性」を作る必要がある、と工程表つきで解説されています。


参考)メッキ加工料金

この工程の中核が「エッチングで表面に微小な凹凸を作り、皮膜の食いつきを確保する」という考え方です。清川メッキ工業の解説でも、クロム酸/硫酸の混合液によるエッチングが一般的で、ブタジエン成分を酸化・溶解して微小な凹凸を形成し、密着性の良い皮膜につながると説明されています。

つまり、プラモデルのメッキでよくある「剥がれ」「ムラ」「ザラつき」は、塗装の腕だけでなく、素材・下地・前処理の設計に根っこがあります。個人依頼で“写真だけ見積もり”をする場合でも、ABSかPSか、下地処理の方針(光沢下地か、耐溶剤の下地か)を伝えるだけで、やり取りが短くなりやすいです。


メッキ加工の個人のプラモデルの見積もりのコツ

個人依頼の見積もりで最も効くのは、「情報の出し方」を最適化することです。プラモデルパーツ向けの案内では、写真を添付して“大きさ”と“錆の有無や傷の有無”を記載すると無料で見積もり提示ができ、概算を知りたいだけでも幅を持たせて回答できる、とされています。
この「写真+状態」は、金属部品の再メッキでも基本は同じで、個人向けメッキ事例を紹介する企業でも、性質や形状で価格・納期が変わるため、特徴が分かるよう撮影するとより詳細な見積もりになる、と案内しています。


参考)メッキ加工したい個人様大歓迎!価格相場や過去の事例・実績紹介…

見積もりで損をしないために、最低限押さえると効果が大きい項目を、チェックリストに落とし込みます(業者に送る文章の下書きにも使えます)。


  • 対象:プラモデルのどのパーツか(例:バーニア、フレーム、武器の刃など)と、素材(ABS/PS)。
  • 形状:凹凸が深い/細い/裏面が見える、など“ムラが出やすい形”かどうか。
  • 数量:ライナー単位か、カット済み単品か(ライナーがあると枠単位料金の提案が出やすい)。
  • 現状:ゲート跡処理済みか、ペーパー番手、サフの有無、傷の有無。
  • 希望:通常のメッキ色か、カラー(ブラック・赤・青・緑など)か。

また、意外と見落とされがちなのが「どこまでを業者にやってもらうか」の線引きです。金属系の料金表を見ると、バフ研磨10,000円〜、梨地処理5,000円〜、メッキ剥離10,000円〜など、表面を作る工程が別料金で存在します。


参考)http://megatki.jp/puramo.html

プラモデルでも理屈は同じで、鏡面に近いほどメッキの“粗”が目立つため、下地を誰が作るのかで総額が変わります。「研磨や下地まで込みの価格なのか」「メッキ処理のみなのか」を見積もり段階で明確にすると、後からの追加請求やイメージ違いを減らせます。


メッキ加工の個人のプラモデルの発送と準備

個人依頼では、仕上がり以上に“事故率”を左右するのが発送と事前準備です。まず基本として、見積もりに写真が必要とされるケースがあるので、発送前に「撮って送る」フローを前提に段取りすると手戻りが減ります。プラモデルパーツ向けの案内でも、写真添付とサイズ・傷/錆情報の記載で見積もり提示ができる、と明記されています。
発送で失敗しやすいのは、次の3パターンです。


  • 輸送中に擦れて“微細な線傷”が増える:メッキは光を反射するため、傷が想像以上に強調されます。
  • 小パーツが迷子になる:袋の口が開く、静電気で貼り付く、緩衝材に絡むなどが起きがちです。
  • ランナーの歪み:ライナー(ランナー)ごと送る場合、箱の中で反ってテンションがかかると、部品の面がうねることがあります。

対策はシンプルで、強度と分別を徹底します。


  • 小分け:パーツはチャック袋へ(工程別に「未処理」「処理済み」も分ける)。
  • 固定:袋を箱の底にテープ固定し、箱内で動かないようにする。
  • メモ:同梱紙に「素材(ABS/PS)」「カラー有無」「優先順位(失敗したくない部位)」を書く。

さらに、カラー系を頼む場合は「色の指示」を曖昧にしないのがポイントです。カラー対応自体は可能で、ブラック、赤、青、緑など様々な色が可能で、パーツごとに色を変える対応も可能とされています。

ただし“赤メッキ”といっても、下地の黒の濃さや透明色の厚みで印象がズレるので、可能なら「参考画像(理想)」を添えると事故が減ります。


メッキ加工の個人の価格の独自視点

検索上位でよく語られるのは「価格はいくら?」ですが、個人依頼で本当に差が出るのは“価格が変わりにくい依頼の形”を作れるかどうかです。例えばプラモデル向けの案内には、枠(ライナー)内の部品が少なければ安くなる、数がまとまれば安くなる、という明確な値下がり条件が書かれています。
ここから逆算すると、独自の実務的な戦略が立ちます。つまり「単品の高級メッキ」を1回頼むより、「同サイズ枠で必要パーツを集約して1回で出す」方が、価格が読みやすくなりやすいということです。農業の現場でも、資材購入や外注作業で“発注単位を揃えると原価が安定する”のと同じ構造で、模型メッキにも発注の作法があります(分割発注は送料・見積もり往復・色ブレのリスクも増えます)。


もう一つ、あまり表で語られにくいのが「工程の危険物・管理コストが価格に含まれる」点です。樹脂めっきの説明では、ABS樹脂のエッチングにクロム酸/硫酸の混合液を用いるのが一般的で、クロム酸は有害物質で取扱いに十分注意が必要、と注意書きがあります。

この“安全管理コスト”は、価格の背景として確実に存在するため、「異常に安い」見積もりが出た時は、工程の省略(下地が弱い、膜厚が薄い、保護コートが弱い)や対応範囲の限定が起きていないか、質問で確認する価値があります。


最後に、個人メッキの世界で強いのは「質問が具体的な人」です。以下のように聞くと、相手も答えやすく、条件が揃って価格がブレにくくなります。


  • 「ライナー150mm×150mm相当で、ABS(またはPS)ですが、枠内点数が少ない場合は単価調整できますか?」
  • 「カラー(ブラック/赤/青/緑など)で、パーツごと色分けは可能ですか?」
  • 「参考価格表にある“対象物の大きさ・形・状態で変動”のうち、今回一番影響が大きいのはどれですか?」

権威性のある工程理解(樹脂めっきの前処理・密着の考え方)
https://www.kiyokawa.co.jp/columns/case06
個人向けの参考価格表(めっき種類ごとの最低目安、変動要因の注意書き)
メッキ加工料金
プラモデル向けの依頼目安(ABS/PS/カラー、枠サイズ単位の概算)
http://megatki.jp/puramo.html




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