草削り鍬(いわゆる三角ホー系の草削り)は、「土を掘る」より「土の表層を薄く削って根を切る」道具として考えると失敗しにくいです。
基本は両手で柄を持ち、刃を地面に対して斜めに当て、手前に滑らせる動きで雑草を削り取ります。
姿勢のポイントは、腰を丸めて腕力で引かないことです。柄を体に近づけすぎず、刃先が常に見える距離を保つと、刃の深さが安定してムダに土を持ち上げません。
参考)三角ホーの使い方は?用途や選び方、注意点もあわせて解説
作業線は「一方向に一定幅で前進」させると、削り残しが減って後戻りが少なくなります(行ったり来たりすると刃が刺さりやすく、疲れが増えます)。
参考)三角ホーの正しい研ぎ方とは?基本的な使用方法や選び方のポイン…
畝間・株間でのコツは「刃の長い辺を主役、尖った先端は必要時だけ」です。根が浅い草は長辺で表層をスッと切り、根が深い草だけ尖った先端で根元に差し込んで掘り起こすと効率が上がります。
狭い場所は先端が活きますが、刃が見えない角度で振ると危険なので、必ず刃先が視界に入る体勢で小さく動かしてください。
草削りで一番多い失速原因は「刃を深く入れすぎる」ことです。三角ホー系の草刈りは、地面のごく浅い層を走らせるように削るのがポイントとされています。
目安として、表土を薄く削るイメージで、刃を寝かせすぎず、立てすぎずに当てます。
具体的には、除草したい場所に刃の長い部分を斜め45℃に当て、地面の浅い層を走らせるようにして雑草を削り取る手順が紹介されています。
この「45℃」は万能ではありませんが、基準角として覚えると現場で微調整しやすいです。
土が硬い・乾いている・砂利が混じる場合は、深く刺すほど抵抗が急増します。こういうときほど「軽く浮かせる感覚で浅く」「刃先を進行方向に逃がす」方が、作業が止まりません。
逆に湿り気がある土では、刃が土を抱えやすいので、刃を寝かせすぎると土が団子状に乗って重くなります(草だけ切りたいのに土も運ぶ状態)。
根の深い草は、表層の削りだけだと再生しやすいので、尖った部分を草の根本に差し込み、掘り起こす動作を混ぜます。
このときはテコの原理を意識すると、力の弱い人でも抜けやすいと説明されています。
草削り鍬は「切れ味が落ちたまま使う」と、姿勢や角度を工夫しても限界が出ます。定期的に砥石で研ぐことが推奨され、手順も具体的に示されています。
基本手順は、砥石を水に浸けてから、砥石でこすって錆を落とし、刃の上部に砥石を斜め45°に当てて前後に動かし、峰から刃先に向かう動きで力を加える流れです。
作業中は砥石に定期的に水をかけ、研ぎ終えたら刃先を触って裏側に軽い引っ掛かり(カエリ)が出たか確認します。
意外と効くのが「土質で研ぎ角を変える」発想です。硬い土に対応する場合は刃と砥石の角度を45~90°寄りに、柔らかいものを切る場合は角度を小さくして研ぐとよい、という考え方が紹介されています。
つまり、切れ味だけでなく「刃こぼれしにくさ」も研ぎで調整でき、石混じりの畑では“少し鈍角気味”が結果的に長持ちしやすいです。
また、研ぎで角度がブレると刃が波打って土に引っ掛かりやすくなるので、短時間でも一定角で当て続ける方が、長時間の雑な研ぎより効果が出ます。
自分で研ぐのが難しい場合は無理をせず専門業者へ依頼する、という注意もあります。
草削り鍬は刃物が付いた長柄道具なので、安全の基本は「周囲確認」と「刃をむき出しにしない」です。
柄が長いほど周囲への接触リスクが増えるため、使うときは常に周囲に気を配るよう促されています。
装備は、鋭い刃によるケガを防ぐために長靴・厚手の長ズボンを着用する、といった具体例が挙げられています。
草削りは“速くできる”ぶん、慣れてくるほど惰性で振りやすいので、疲れてきたら作業幅を狭くし、刃を小さく動かして精度を優先した方が事故が減ります。
使用後は汚れたまま放置すると錆びて切れ味が落ちる可能性があるため、水で洗い、乾いた布でしっかり拭き取ることが勧められています。
保管時は刃をむき出しにして放置せず、布を巻く(またはケースに入れる)ことが事故防止につながり、空気に触れにくくなることで錆の予防にもなると説明されています。
保管場所は直射日光を避け、乾燥した涼しい場所が推奨されています。
参考:三角ホー(草削り系)の用途、刃の当て方(45℃)、表層を走らせるコツ、選び方・注意点
三角ホーの使い方は?用途や選び方、注意点もあわせて解説
参考:草削り系の研ぎ方(砥石を水に浸ける、45°で研ぐ、硬い土は45~90°、仕上げ角20~25°)
三角ホーの正しい研ぎ方とは?基本的な使用方法や選び方のポイン…
検索上位が「刃の角度」「研ぎ方」「選び方」に寄りがちなのに対し、現場で差が出るのは“作業を設計する”視点です。
草削り鍬は、上手に使うほど「同じ面積でも土を動かす量」が減る道具なので、作業の段取りで疲労と再発が大きく変わります。
独自の効率化としておすすめなのは、「2パス運用」です。1パス目は表層だけを高速で削り、2パス目で根が深い草だけ先端で点処理(掘り起こし)に切り替えると、最初から全部を掘らないので体力が残ります。
この方式は、根が浅い草が多い畑ほど効き、草丈が上がる前の初期除草で威力が出ます。
もう一つ、意外と効くのが「刃の“詰まり”を前提に止まるポイントを決める」ことです。土が刃に乗り始めたら、無理に押し切らず、そこで草を寄せる・集める動作に切り替え、再び削りに戻すとリズムが崩れません。
三角ホーは草集めにも使える(根本の平な部分で集める、ギザギザがあると草だけ引っ掛けやすい)ため、道具を持ち替えないだけでも作業時間が短縮されます。
最後に、道具の「長さ」が合っていないと、どれだけ当て角を工夫しても腰と肩にきます。身長に合う柄の長さ目安(150cm以下は1m前後、150cm以上は1m30~40cm、175cm以上は2m以上)が示されているので、共同作業の農場でも“誰がどの長さを使うか”を決めると効率が安定します。
絵文字付きチェックリスト(現場で確認)