手動式汲み上げポンプは、大気圧を利用して井戸水を吸い上げる仕組みになっています。ポンプ内部に呼び水を入れることで真空状態を作り出し、大気圧との差によって地下水を吸い上げる原理です。この仕組みは、私たちがストローを使ってコップから飲み物を飲む原理と同じで、レバー操作でピストンを引き上げるとポンプ内の圧力が著しく低下し、ポンプ外側の大気圧がポンプ内より高くなることで水面が押し上げられます。
参考)井戸ポンプの仕組みと特徴 - 井戸ポンプ修理119番
ハンドルを人力によって上下すると、シリンダー内のパケットに往復運動が与えられ、最初はパケットの上下運動で吸い込み管とシリンダー内の空気が排出され真空状態に近くなります。水のたまりの水面に作用される大気圧によって水は吸い込み管内に上昇し、パケットがシリンダーの下端から上昇運動を行なうときに吸い込み弁が開き水はシリンダー内に入る仕組みです。
参考)手押しポンプ - Wikipedia
手押しポンプの動作原理の詳細図解(Rainworld)
※ポンプの弁A・弁Bの開閉動作を図解で理解できる参考資料
シリンダー内部がピストンの上昇により真空状態になることから、井戸水面にかかる大気圧(1気圧10m)が水を配管内に押し上げることになります。汲み上げる水が10mまであがると配管の中の水の重さと平衡してしまうため、理論上の限度は10mとなります。
参考)http://www.rainworld.jp/idopump/howitworks.html
手押しポンプの主要部分は、シリンダー、ピストン、吸い上げ弁、押し上げ弁で構成されています。ピストンを上下に動かすことで、シリンダー内に負圧と正圧が交互に発生し、吸い上げ弁と押し上げ弁の開閉によって水が汲み上げられる仕組みです。
ピストンの先にはプラ玉、もしくは木玉がついており、ここには水を通すための穴があいていて穴の上に弁(サブタ)がついています。これとは別にもうひとつ、シリンダーの底の方にも弁がついており、手押しポンプを動かしてこれら二つの弁が開いたり閉じたりすることにより水を汲み上げます。
参考)電動?手押し?井戸用ポンプの仕組みとは
ピストンが最も上にある状態では、シリンダー内には水がはいった状態になっており、このとき弁A、弁Bは両方とも閉じています。ピストンを下に押し込んでいくと、弁Aが開き、シリンダー内部の水が木玉の穴を通って上にあがっていき、弁Bは逆にシリンダーが水を押し込んでくるので閉じた状態になります。ピストンを上昇させると、弁Aはシリンダー内の水におされて閉じてしまい、シリンダー内の水は下に落ちることなく口からあふれだすと同時に、ピストンの下の部分は吸い込まれる状態になるので弁Bが開き、下から水を吸い上げます。
| 動作段階 | ピストンの動き | 弁Aの状態 | 弁Bの状態 | 水の流れ |
|---|---|---|---|---|
| 初期位置 | 最上部 | 閉 | シリンダー内に貯留 | |
| 押し下げ | 下降 | 開 | 閉 | 木玉の穴を通過して上昇 |
| 引き上げ | 上昇 | 閉 | 開 | 井戸から吸い上げ |
呼び水とは、水面とポンプの手押し部分の間の管を水で満たすことです。ポンプに空気が入っていると、手押し部分を動かしたとしても空気が膨張・収縮するのみで、水を引っ張ることができません。空気は縮みやすい特徴を持っているため、手押し部分に力を入れてもうまく力を伝えることができないのです。
参考)呼び水の原理を解説|ポンプから水が出てこなくなる原因と対策
そこで、隙間を水で埋めることで、空気ではなく水が出てくるよう工夫する手法が呼び水となります。ポンプ内部を水で完全満たすことでポンプ内部と外部の圧力差を作り出し、井戸の水を吸い上げができるというわけです。
参考)ポンプの呼び水のやり方を解説|井戸から水が出ないときの対処法…
呼び水の意味は、水面と手押し部の間の管の中を水で満たすということで、ここに空気が入っていると空気は膨張したり収縮するので、ハンドルを動かしても水を吸い上げることができません。木玉や巻皮(弁)の内部にまで水(井戸水)がしっかりと浸透するまでは、黒い水が出ることもあります。
参考)呼び水って何?
浅井戸手押しポンプが吸上げることのできる水の深さは7~8m程度で、多くのメーカーでは7mまでを推奨しています。その深さを越える場合は深井戸仕様の手押しポンプを使用する必要があります。DIYで使う手押しポンプは基本的に浅井戸用で、真空ポンプの一種ですから真空部分が吸い上げる力の及ぶ範囲しか揚水できず、原理的には最大深度10m、実用的には深度7~8mまでが限界とされています。
参考)https://www.rainworld.jp/idopump/jirei/suiagegenkai.html
7mを越えた場合には必ず深井戸用を使用する必要がありますが、7mを越えなくても7m付近の水位であれば深井戸用をおすすめします。特に子供の使用が考えられる場合には、通常の浅井戸ポンプですと水を汲み上げることが困難な場合があり、深井戸用をおすすめします。
深井戸手押しポンプの仕組みでは、シリンダー(ピストン)を井戸の水面に入れて水を持ち上げる方式となっています。浅井戸手押しポンプでも深井戸変換ピストン桜号を使用したものは深井戸対応にできます。
参考)https://www.rainworld.jp/idopump/deeppump.html
手動式汲み上げポンプは、電源不要で停電時にも水が汲み出せる人力ポンプとして、農事用、ガーデニング、雨水利用、船舶、非常用、緊急災害用などに活用されています。昔ながらの手押し式井戸ポンプは災害時の停電時でも確実に水を確保できる点が大きな特徴です。
参考)https://search.kakaku.com/%E8%BE%B2%E6%A5%AD%E8%B3%87%E6%9D%90%20%E3%82%AC%E3%83%BC%E3%83%87%E3%83%8B%E3%83%B3%E3%82%B0%20%E6%89%8B%E6%8A%BC%E3%81%97%E3%83%9D%E3%83%B3%E3%83%97/
私たちの暮らしに欠かせない水について、商用電源を使わない手押しポンプなら、災害時に断水で水道が使えない状況でも、水源から人力で水を確保することができます。大規模な避難場所の生活用水、仮設住宅等の生活用水、緊急用水、防火用水としての用途があり、井戸口径200mm以上、水位50m以内に設置可能なタイプでは、水中モータポンプと手押しポンプが同時に使用可能です。
参考)https://okamoto-pump.co.jp/catalog/pdf/teoshi-sougou2021.pdf
防災井戸用ハンドポンプの特徴と災害時の活用方法(日本作井工業)
※災害時の水確保に最適な防災井戸用ハンドポンプの詳細情報
手動ポンプは人力で操作するため電源が不要で、災害時にも活躍するという特徴から、特に災害時の緊急水源として注目されています。災害時は飲料水や生活用水が優先されるため、工業用水の断水が長期化することもありますが、手押しポンプがあれば必要なときにいつでも水を汲むことができるので安心です。
参考)災害時の水確保に!防災井戸用ハンドポンプの魅力丨日さく公式ブ…
農業用水を活用した防災訓練では、手押しポンプを利用した消火活動の体験なども実施されており、災害発生時における農業用水の活用について啓発が行われています。太陽が出ていない時や夜間は手押しポンプにより水を汲み上げることが可能で、太陽光利用で無電源地域などでも活用できます。
参考)農業用水を活用した防災訓練を実施しました。/大阪府(おおさか…
防災井戸用給水設備、開発途上国の生活用水設備、無電源地域での給水設備として、既設井戸に据付可能で手押しポンプでも給水可能なシステムが整備されています。長期間安心して使用するためには、定期点検と日常点検両方の実施が推奨され、点検を怠るとポンプの故障や事故などの原因になります。
参考)https://www.kawamoto.co.jp/manual/87105415.pdf

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