中古の価格相場は「型式」「刈幅(連数)」「年式」「整備の有無」で別物になります。たとえば同じ“ディスクモア”でも、オークションは現状渡し(整備前提)が多く、販売店は点検整備込みで上振れしやすいので、数字だけを並べて比較すると判断を誤ります。
まず相場観を作るコツは、同一ジャンルで最低でも3つの情報源を並べることです。オークションの落札相場ページでは、過去120日で約67件・平均73,370円といった集計が見られ、ざっくりの「底値感」を掴むのに向きます。
・相場を読むときのチェック項目(最低限)
✅ 「整備済み」か「現状」か
✅ 作業確認がされているか(“手回し確認のみ”などの注意書き)
✅ 欠品(安全カバー等)があるか
✅ 送料・引取条件(実質コスト)
特に作業機は、安く買っても運送・整備・消耗品で最終額が逆転しやすいので、「本体価格が安い=得」とは限りません。
なお、買う時期も相場に効きます。春前(3〜4月)・秋前(8〜9月)は需要集中で高めになりやすく、春の農繁期直後(6〜7月)や秋の農繁期後(10月下旬〜1月)は在庫が出て比較しやすい、という整理は実務的に使えます。
参考:中古農機具の購入時期(農繁期回避、決算期、在庫が増える時期)
https://www.noukinavi.com/blog/?p=34474
中古ディスクモアは「刃が回るか」だけで決めると、現場で詰みやすいです。刃(ナイフ)の摩耗や欠けは切断品質と負荷に直結し、購入後すぐの交換前提になることが珍しくありません。メーカー情報でも、ナイフの摩耗は定期的にチェックし、ボルト頭の寸法が基準以下なら交換時期、といった具体的な目安が示されています。
また、中古の出品情報では「手回しで動作確認済みだが実作業は未確認。使用前に点検・整備必須」と明記されている個体もあり、これは“動く=使える”ではないことを端的に示しています。
・現物で触るなら、ここは必ず見たい(入れ子なし)
✅ 刃(ナイフ)と固定ボルトの摩耗・欠け
✅ ディスクのガタ(手で揺すって違和感がないか)
✅ フレームの曲がり、錆の進行(溶接部や角)
✅ 保護カバー・ゴムキャップ等の欠品(安全面+飛散対策)
✅ 保管状態(雨ざらし跡が強い個体は要警戒)
中古購入の一般論としても、稼働時間、刃の状態、錆や損傷、メンテナンス状況、保管状況を確認する重要性が挙げられています。
参考:ナイフ交換の要点(摩耗チェック、ボルト交換目安、締付トルク)
https://www.viconjapan.com/operation3/
中古で一番効くのは「整備履歴の開示」です。整備状況・故障歴が分かれば、当たり外れの“外れ”を事前に避けやすく、販売店が整備記録を提示してくれるケースもあるとされています。
さらに「部品交換の有無」と「部品が今後入手しやすい機種か」も確認対象です。古いモデルだと補修部品供給が終了している可能性があり、買った後に“直せない”が発生すると、結局高い買い物になります。
・確認を依頼すると良い書類・情報
✅ 整備記録(いつ、どこを、何に交換したか)
✅ 譲渡証明書、取扱説明書の有無
✅ 過去の修理歴(カッターバー周り、駆動系、油圧系)
また、写真だけでは細部が分からないため、可能なら現物確認と試運転が重要という指摘もあります。遠方なら動画や追加写真の依頼で、異音・引っかかり・オイル漏れの兆候を拾いにいくのが現実的です。
参考:中古農機具購入前の確認(整備状況、故障歴、部品交換、試運転、書類)
初めての購入でも安心!農機具を中古販売店で買う前に知るべきこ…
検索上位の“相場・点検”系記事には出にくいのですが、現場で効いてくるのが「欠品のリスク管理」です。中古個体の説明には、作業機側ジョイント安全カバーの欠品などが具体的に書かれている例があり、ここを見落とすと“とりあえず使う”が危険側に倒れます。
PTOまわりは回転体そのものなので、安全カバーが欠けた状態での運用は事故リスクが上がりますし、後付け対応でも「適合部品がすぐ出るか」「取り寄せに時間がかかるか」で、繁忙期に機械が止まる原因になります。
・欠品を見つけたら、その場で決めたい対応
✅ 代替部品の有無(メーカー・販売店に型式指定で確認)
✅ 欠品を理由に価格交渉できるか(整備費の見積り材料)
✅ すぐ使うなら購入を見送るか(安全装備が揃うまで待つ)
中古は「安いから多少欠けてても…」となりがちですが、ディスクモアは刈刃の飛散・巻き込みが絡む機械なので、欠品の軽視は避けた方が堅いです。
“相場が下がる時期”だけを狙っても、ディスクモア中古は当たりを逃すことがあります。独自視点として意識したいのは、「買う時期」ではなく「整備してもらいやすい時期」を狙う発想です。
農繁期前は販売店もユーザーもバタつき、人気機種は早く動き、整備の相談もしづらくなります。一方で農繁期後〜冬は、在庫が増えるだけでなく、販売店スタッフの時間に余裕が出やすく、状態・使い方の相談を深くできるというメリットが整理されています。
さらに価格面でも、秋の農繁期後(10月下旬〜1月)は需要が落ち着き交渉しやすい、決算期(3月・9月の月末)は在庫整理で値下げが出る可能性がある、といった“仕掛けどき”が提示されています。
・「整備してもらいやすい」を最大化する買い方
✅ 10月下旬〜1月に候補を集める(相談しやすい時期を使う)
✅ 消耗品交換込みの見積りを先に取る(総額で比較する)
✅ 春作業前に“整備完了状態”を作っておく(繁忙期の停止を避ける)
中古は買った瞬間がゴールではなく、最初の点検・整備がスタートです。ディスクモアは作業スピードが出る機械だからこそ、止まると損失が見えやすいので、購入の判断軸に「整備計画まで含めた総額と段取り」を入れておくとブレにくくなります。
| 比較項目 | 確認ポイント | 意図 |
|---|---|---|
| 価格 相場 | オークション平均や販売店価格を複数比較 | “底値”と“整備込み価格”を分離して見る |
| 点検 | 刃、ディスクのガタ、錆、欠品 | 購入直後の出費と事故リスクを予測する |
| 整備 履歴 | 整備記録、故障歴、部品交換 | “直せる個体”かどうかを先に確定する |
| 買うタイミング | 農繁期前を避け、農繁期後・決算期を狙う | 在庫と交渉余地、相談のしやすさを取りにいく |