ヤンマーの最新コンバイン、特にYHシリーズは、小規模農家向けのコンパクトなモデルから、大規模経営を支える高馬力・多機能モデルまで幅広いラインナップが展開されています。新品価格は機能や馬力によって大きく異なりますが、基本的な価格帯を把握しておくことは、予算計画を立てる上で非常に重要です。
まず、小規模から中規模農家によく選ばれる2条刈り・3条刈りのモデルを見てみましょう。これらは取り回しが良く、日本の一般的な圃場サイズに適しています。
参考)https://www.yanmar.com/jp/agri/products/harvest/combine/yh211_214/price.html
参考)https://www.yanmar.com/jp/agri/products/harvest/combine/yh217_yh220_yh320/price.html
一方、大規模営農法人などが導入する大型モデルや、「スマート農業」に対応した高機能モデルは、価格が一桁変わってきます。
参考)https://www.yanmar.com/jp/agri/products/harvest/combine/yh1170/price.html
ヤンマー コンバイン製品紹介ページ(最新の機能やラインナップを確認)
最新モデルには、単に刈り取るだけでなく、GPSを活用した「直進アシスト」や、収穫量をリアルタイムで計測する機能が含まれていることが多いです。これらの機能は初期投資を押し上げますが、長期的には人件費削減や作業ミスの防止につながるため、価格だけで判断せず「機能対効果」を見極める必要があります。
新品価格が高騰する中、多くの農家にとって現実的な選択肢となるのが中古コンバインです。特にヤンマーのコンバインは耐久性が高く、中古市場でも非常に人気があります。しかし、中古相場は「定価」がないため、市場の動向を正しく理解していないと高値掴みをしてしまうリスクがあります。
Yahoo!オークションなどのデータを見ると、ヤンマーコンバインの中古相場の実態が見えてきます。
ここで注目したいキーワードが「離農品」です。離農品とは、農業を引退する農家から手放された機械のことです。これらは中古市場において「狙い目」とされています。
Yahoo!オークション(現在の出品状況や相場をチェック)
オークションで「離農」というキーワードが含まれる出品は要チェックです。ただし、個人売買に近い形になるため、現状渡しが基本です。「エンジンはかかるが、刈り取り部が動かない」といったトラブルを避けるためにも、出品者の評価や商品説明の「不具合箇所の記載」を徹底的に読み込む必要があります。
コンバインは購入して終わりではありません。長く使い続けるためには、毎年のメンテナンスが不可欠です。特にコンバインは構造が複雑で、泥や藁くずが詰まりやすいため、トラクターなどに比べて維持費がかかる傾向にあります。メンテナンス費用は、機体の大きさ(馬力・条数)によって大きく変動します。
一般的な整備工場や農機具店に依頼した場合の費用相場は以下の通りです。
参考)コンバインのよくある故障の原因と修理方法・費用まとめ
| 項目 | 費用相場 | 備考 |
|---|---|---|
| 基本点検整備 | 30,000円 〜 65,000円 | 条数により変動 |
| 洗浄 | 10,000円 〜 | 機体サイズによる |
| 修理工賃 | 5,000円 / 1時間 | 部品代は別途 |
| 出張・引取料 | 実費(距離による) | レッカー代など |
馬力・条数別の目安
ヤンマー アフターサービス・サポート(純正部品や点検パックの情報)
また、突発的な故障にかかる費用も無視できません。コンバインでよくあるトラブルとその修理費用の目安は以下のようになります。
「安い中古を買ったが、初年度の整備で50万円かかった」という話は珍しくありません。購入価格だけでなく、向こう数年間の維持費まで計算に入れて機種を選ぶことが、賢い農機具選びの鉄則です。
ヤンマーの最新コンバインには、「スマート農業」に対応した機能が搭載されています。これらは「インテリジェントコンバイン」とも呼ばれ、GPSによる自動操舵や、収穫量のモニタリング機能を持っています。しかし、これらの機能がついたモデルは数百万円単位で価格が跳ね上がります。「高すぎるのではないか?」と疑問に思う方も多いでしょう。ここでは、独自の視点で「価格対効果」を検証します。
結論から言えば、「収量ロスの削減」と「肥料コストの適正化」まで考慮すれば、大規模農家にとって元は取れる可能性が高いと言えます。
ヤンマーの技術レビューによると、従来のコンバインでは、オペレーターが「なんとなく」の勘で調整を行っていたため、気づかないうちに多くの米を田んぼに捨ててしまっている(ロスしている)ケースがありました。
参考)https://www.yanmar.com/jp/about/technology/technical_review/2015/1027_3.html
ヤンマー スマート農業ソリューション(データ活用による経営改善の事例)
つまり、スマートコンバインの価格差額(プレミアム分)は、単なる「楽をするための代金」ではなく、「今まで見えていなかった損失を取り戻すための投資」と捉えることができます。特に、オペレーターの熟練度に依存せず、誰が乗っても一定のロス低減効果が得られる点は、雇用型の大規模経営においては計り知れないメリットとなります。逆に、小規模で自分がすべて把握できている農家にとっては、オーバースペックによるコスト増になる可能性もあるため、経営規模とのバランスが重要です。
予算を抑えるために「とにかく安い中古」を探す場合、安物買いの銭失いにならないための厳しい目利きが必要です。ヤンマーのコンバインは丈夫ですが、機械である以上、寿命はあります。ここでは、プロが見ている「致命的な欠陥」を見抜くチェックポイントを解説します。
まず、コンバインの寿命の目安を知っておきましょう。
一般的にコンバインの寿命は「稼働時間 1,000時間」と言われています。これを基準に、アワメーターを確認します。
実機確認での必須チェックリスト
ヒビ割れがないか確認してください。特に内側の「芯金(しんがね)」が見えてしまっているものは寿命です。交換には左右で数十万円かかります。中古価格が安くても、これがダメなら購入を見送るべきです。
コンバインは泥水の中を走るため、足回りが錆びやすいです。特に「転輪(ローラー)」が錆び付いて固着していないか、手で回るか確認しましょう。ここが固着していると、クローラーがすぐに切れます。
藁を切断するカッターの刃が欠けていないか、脱穀ドラム(こぎ胴)の歯がすり減っていないかを見ます。これらが摩耗していると、作業中に藁が詰まり、地獄を見ることになります。
一発でエンジンがかかるか。黒煙(不完全燃焼)や白煙(オイル上がり・下がり)が出ていないか。エンジンの修理は最も高額になります。
農機具王(中古農機の買取・販売専門店)
また、ヤンマー特有のポイントとして、「UFO(車体水平制御)」などの電子制御機能がついている場合、その動作も確認してください。油圧シリンダーからのオイル漏れはよくあるトラブルです。修理代が高くつくため、動作確認ができない現状渡し品には手を出さないのが無難です。安さの裏には必ず理由があります。「なぜこの価格なのか?」を常に問いかけながら、冷静に判断してください。
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